株式会社内部監査

 いよいよ3月、年度末を迎えました。振り返りますと今年度も製造業、銀行・保険業等の金融機関、自動車販売・サービス業など業態を問わず様々な企業不正が発生し、日本の物づくり、組織風土に対して、これほどの根深い問題があったのか、と改めて思い知らされた年でもありました。

 年の後半に明らかとなったビックモーターの保険金不正請求や損保ジャパン社の杜撰なコンプライアンス風土などで確認された企業間の癒着の構造が招いた不正は、金融庁による政策株放出要請につながりましたが、表面的な不正の背後に、真因として「もたれあい」の構造があったことをもっと早く見抜くべきではなかったか、と改めて感じます。他方で、一部の報道によればこのようなもたれあいと同様に、様々な業界で納入業者への発注者からの非合理な圧力(物資発注側からの出入り業者への接待強要、車ディーラーからのローン業者や保険会社への車両購買圧力など)が当たり前のように行われているようです。これなども本来独禁法に抵触するのではないかと思いますが、まだ当局の目には触れていないか、問題視されていないようです。内部告発などの実態はどのようになっているのでしょうか。

 これらの様々な企業を巡る不備・不正や組織風土の問題に対して、内部監査人はどのように対処していけばよいのか。このような報道を見るにつけてともすれば「無力感」さえ感じてしまいます。内部監査人ではあっても企業内の組織に属している以上、どうしてもこれ以上は突っ込めないというところがあるのは、致し方ないのかもしれません。とすれば、外部からの指摘や牽制をどのように組織の内部管理態勢のフレームワークの中に組み込んでいくのか、という社外の力を借りることしか考えが浮かびません。外部監査とはいっても、顧客からの依頼に基づく監査である以上、不備の指摘には限界もありうるのですが、少なくとも「問題がある」という「事実」を正確に伝える努力だけはやりたいものです。

 私たちの内部監査実務の代行業務の中では、ほとんどの経営者が私たちの確認した事実について、真摯に論議に参加していただいていますから、希望はあるはずだと感じています。私たちに内部監査業務の実務を依頼される組織体は経営陣の改革意欲が高い組織体と思いますが、ほとんどの経営者が自分たちの業務運営の中での問題点について前向きに改善に取り組む意識は少なくない、と信じたいものです。この中にこそ内部監査人の勇気と誇りがあるのですから。(文責 代表 渡邊 3月16日)

   

内部監査の高度化支援、コンサル業務の一層の展開を行っていきます。よろしくお願いします。

 

 

 

 

 

※お客さまとのやり取りの中で得た個人情報は、お問い合わせへの回答や当社業務に関する情報提供に利用致します。その他の目的に使用する場合はその都度明示します。また外部からの侵入、内部関係者による個人情報の漏洩がないよう予防と管理の徹底に努めます。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。また、内部監査業務でお預かりした資料等は業務終了後は迅速に廃棄し、廃棄確認書をお出ししています。

お問い合わせは:「お問合せ」ページからお問合せ下さい。


ご注意 各種売り込み等に関する問い合わせにはご返事いたしません。

 

 

お知らせ

■当社への連絡は「お問合せ」ページからお願いします。



弊社の仕事

内部監査業務の代行を行っています。